鈴鹿前尾根とグルメキャンプ

期日:2006年5月5日(金)〜6日(土)

場所:愛和岳連小屋前の空き地

参加メンバー:
BS隊 O君 I君
VS隊  O君 H君
45団 S君
BS隊副長 Oさん Mさん
CS隊副長 Yさん
団委員 H , K君
インストラクター Nさん

個人情報云々の指摘があり,今回は,味気ないイニシャルで報告します。想像して読んで下さい。
毎年秋に行うVS隊のクライミングですが,たまたま今回は,Nさんが6日の夜,藤内小屋で山の仲間と飲み会があり,出かけるとのこと。
早速,毎度のことながら図々しくクライミングをお願いしたところ,これまた毎度のことで気良く引き受けていただきました。
BS隊はせっかくの連休,キャンプをやるぞということで,参加の声掛けをしました。
だけど,今回は天気予報や連休中の渋滞を考えると悩みました。
当初の予定では,5月に鈴鹿に入り,軽く三岳寺ハイキングの後キャンプして,6日に前尾根クライミングの予定でした。ところが,お天気が怪しい。Mさんに電話したところ,マイシューズ,マイハーネス,マイヘルメットまで購入してクライミングに備えているとのこと。
これは,雨のために中止にはできないぞ。
また,前日の夜,準備のために集まったとき,VSのO君に,今回はクライミングの人数が多いので,トップがNさん一人の場合は,君は山行の方に回ってくれるかと言ったら,「僕も登りたいです」と日頃はハッキリものを言わない彼が言い切りました。
「分かった。何とかしよう」ということで,連休で帰省中のK君に話をつける。
O.K.が出たのが5日朝2時半。
これでクライミング組8名,山行3名が決定。
朝6時にスカウトハウスに集合。渋滞を避けるためすぐ出発。50分には弧野町の昼食を購入するおにぎり屋に到着。

7時の開店を待ち,鈴鹿スカイラインへ。当然駐車場は満杯。荷物を振り分けいざ出発。
裏道入り口でセレモニー

BS隊副長Oさん,「今回は今までと違って厳しい訓練になると思うが楽しんで」との一言。
早速の厳しい洗礼がI君に...。荷物が重くて担げない。

Nさんが途中パッキングの点検。あっという間に荷物が2/3の大きさに。
藤内小屋横のキャンプ地に到着後,小休止。
荷物を作り直して出発。山行き組,クライミング組一緒に裏道を通り,10時。前尾根のとりつきに到着。ここで確保の講習。
この時点では,まだ,口元に笑いが出ているO君。

さあ出発。山行き組はOさん,O君,I君,3名。
御在所へクライミング組先発。トップK君,H.N君,S君。
後発トップNさん,Yさん,O君,Mさん。

チムニー下から今回はスタート。そして,問題のチムニーへ。
K君「おとん。今日はやばいよ。朝霧で岩が濡れている。」
と言いながらも,さすがにチムニーをクリアー。
確保体勢に入り,順番に登りだす。H.Nさんと登った後,
他は当然悪戦苦闘,落下する者,宙づりになる者,途中動けなくなる者。
このチムニーが最初でなく最後だったらと思うと.....。

私の苦手はチムニーではなく,次の壁。毎回足元の隙間がイヤらしい。今回は何とかクリアして次のS君。
岩を前にして熊みたいに行ったり来たり。K君「オイ。ひょっとして駆け上るつもりか?」S君そのつもりだったみたい。恐ろしい。

4人ずつの2パーティー8人だったのと,何と今回初めて他のパーティーが1組もいない。連休中だというのにラッキー。その分ゆっくりマイペースで登れるからです。

見晴らしの良い所に出てきたところで,うれしいハプニング。山行の3人が裏道を下ってくるのが見えたのです。

思わず大声で「Oさ〜ん」と声をかける。すぐに分かったとみえ,下から手を振る。上からも手を振る。感激の一瞬でした。
そして,この日はもう一つ神様がプレゼントをくれました。全くの快晴無風なのです。

これも初めて。前回は一つ岩を登れば確保するのに岩陰に身をうずめ,風をさけていましたから。
今回は下のグループの様子を見ながら小休止できました。
Nさんからは,「余裕だね」と言われました。

2時。登攀終了。昼食のおにぎりを食べます。
緊張していた顔がほころぶ一瞬です。

だけど,「下りも気をつけろよ。特に落石に注意して」と気を引き締め直して下山開始。

キャンプ地では先に着いていた山行き組が一所懸命たき木を拾ってくれていました。
そして,何と気がつくこと。リーダー用のビールが沢で冷えていました。
全員無事の登攀を祝って乾杯。

そして,表題に書いたグルメ料理の準備です。
もともとはNさんが,「今回は山の移動ではないので,夕食に時間がかけられて,おいしいものが食べられるよ。」の一言が発端です。
何と出てきました肉のブロック2kg。

これをホイルで巻いて火の中に放り込み,できあがったのを丸かじりという豪快料理です。

さあ,その肉のできあがるのを見つめる22の瞳。
10分経過。20分経過。このレシピを教えてくれた人の情報では,この段階では,「肉はレアだけど,肉は生でも食えるよ。」とのこと。だけど待て待て。この火力では30分まで待とうということに。

いよいよ30分経過。だけど,この段階では誰もホイルを開けようとは言い出さず,35分に。ここで,何とBSのI君。「野菜のホイルを開けてみたら?」なるほど,最年少に教えられ,早速別に焼いていた野菜のホイルを開けてみる。
試食。「うまい!」 だけど,試食した人がMさんだったのでスカウト達は誰も信じない。「おまえ達も食ってみろ!」やっとここで全員が「うまい!」

それでは肉は? ホイルを開けてみる。Nさんのアイデアの笹の葉がまず黒こげになって表れて来た。スカウト達は「えーっ!」

肉の周りは焦げるよと聞いていたので,それを除いて肉にナイフを入れる。出来ていました。うまそうな肉が。それを人数分に切り分け,早速皆がガブリつく。

「うまー!」大成功でした。

時刻は7時近かったのですが,辺りはまだ薄暗い程度。たき火を囲んで今日の感想です。

VS O君 「豊田の南山の岩場よりも簡単と聞いていたのに,今回は死んでました。だけどおもしろかった。」

VS H君 「普通じゃ体験出来ないことが,リーダー達の手伝いがあって,貴重な体験ができました。」

Yさん 「私は負けず嫌いですので,必ずリベンジに来ます。」

K君 「BS隊のI君達が成長して,また,このプログラムに参加してくるのを楽しみにしています。」

Nさん 「今日は私が勉強させてもらいました。確保の重要性を再認識しました。」

辺りはいつしかまっ暗闇に。明日は三岳寺ハイキング。そして渋滞前に帰ろうということで消灯です。

今回,K君の参加で,希望者全員がクライミングにチャレンジ出来ました。貴重な休日を割いてくれたことに感謝します。
そして,Nさんには言葉では言い尽くせません。
「落ちて怪我しても,それは自己責任だよ。」と言いつつも,全員無事に降ろすという使命感。頭が下がります。

最後にYさんが言ってくれた一言。
「ベンチャーだったらいいんじゃないですか。このプログラム。」

全員お疲れ様でした。

そして,この夜,リーダーの反省会が盛り上がったのは言うまでもありません。