2005.09.24 三嶋副長 お別れ登山

2005年9月24日(土)

場 所:御在所 前尾根

参加者:インストラクター夏目団委員

    97団BS副長 三嶋 林

    45段VS 杉橋

    オープン参加 吉田

朝5時起床。すぐ窓を開ける。曇り空だが雨はない。台風17号の影響もまだない。よし。これならば,午前中に登山はいけると確信。

07:00 桜山に集合。 06:50から順番に吉田,夏目,三嶋到着するも,杉橋がまだ。「しまった。いつもの南山教会と勘違いしているのか。」と思っている間に到着。

07:10 荷物点検後,出発。途中,昼食のおにぎりを購入。

08:15 裏道の駐車場到着。
 遅刻をした罰ではなく,一番若い杉橋にザイルを持たせて出発

08:50 藤内小屋まで一気に登り小休止。その間に杉橋君は朝食。ここまで道中蒸し暑かったこと。山男の夏目さんでさえ汗びっしょり。タオルをしぼったら,まるで雑巾を絞ったときと同じくらい汗がしたたり落ちた。

 藤内小屋は,連休中ということなのか,ヨーデルが流れ,風景の写真展も開催中。登山客でにぎわっていた。

09:10 藤内小屋を出発。いざ前尾根へ。

09:45 岩場に到着。
 この間の道中が初めての参加者は長く感じるらしい。というのも有名な藤内壁が左手に聳え立ち,そこに向かってどんどん歩いていくのだから,「エーッ!あれを登るの?!」という恐怖感に陥るからだと思う。

09:45 岩場の取りつきに到着。ここで夏目さんから確保の講習。(確保とは,自分より下の人が落下しないようにカラビナにザイルを通し,同時に自分も落ちないように他のカラビナにザイルを結ぶこと。)
 基本は,2重の8の字結びと巻き結びだが,先ほどの恐怖感で頭の中は真っ白に。
 ボーイだとできて当然の巻き結びができなくなる。
 夏目さんからの「これができないと命を落とすよ。」の一言がプレッシャーになり,杉橋君悪戦苦闘。

10:30 いよいよ登攀開始。私「夏目さん。ここ前回私が肩を脱臼した場所ですよ。」,夏目さん「せっかくだから,ここから登るよ。」私,ガックリ。気を取り直して,そうだ,このために今月初めから懸垂を繰り返してきたんだ。よし。行くぞ。

 登り始めて30分。いよいよチムニー到着。チムニーとは岩が抱き合わせて煙突状になっているところ。チンチムニー,チンチムニー,チンチムニーと歌うミュージカルがあるでしょ。

 今回,三嶋副長のたっての要望で前回登れなかったチムニーへの再挑戦。ここで先ほどの確保がなければ,二人脱落でした。途中登れずに,息はゼイゼイ,腕はしびれてくる。「ちょっと休憩させて!」と叫べども,夏目さん「休憩してると,余計腕の力が無くなってくるよ。」やむなく,また登り出すが,後50cmのとっかかりまで随分時間がかかりました。

 

 私にとっては,チムニーよりも,実は,次の3mぐらいの垂直の壁の方が苦手です。足下を見れば,隙間を通して20mぐらいの絶壁。今回もとりついて次に移動する際に,両手がフワーと離れました。夏目さんの確保がなければ一丁上がりです。

 この難関を通り過ぎれば,あとはひたすら一つ一つの岩を登っていくだけ。御在所の岩は意外とつっかかりがあり,豊田の南山の岩場よりは楽だと思いますが,なんせ高度があるので,下を見ると迫力は十分。案の定初参加のメンバーからは,「あといくつ」と何回も声が上がりました。

 

 さあ,あと残すところ2つ。ここまで来ると,毎回,ああもうすぐ終わるんだという気持ちと,ここでもう一つ気を引き締めて無事に終わらなければという気持ちが生じる場所です。
 ところが,今回,この三枚岩の隙間が広がり,左から右へ移動することが困難になり,結果として左の岩を上まで登ることになりました。最後の所は度胸が要ります。360度視界がきくところで岩の上に出なくてはいけないからです。

 最後の岩も無事終わり,先頭の夏目さんから順番に下山の準備に入ります。途中から風も出てきましたが,この頃からガスが出て来だしました。藤内壁を見ると,あわてて懸垂下降で降りだしています。

 ここでハプニング。ラスト前の吉田君が合流して5分程だったと思います。「三嶋さんは?」の声に吉田君「エーッ!」。あわてて最後の岩の所へ駆けつけ,三嶋さんに声掛け。三嶋「まだですか=?」。吉田君が「いいですよ。」の声掛けを忘れ,おいてきぼりになっていた三嶋さんでした。

15:45 岩場の登攀終了。あとは雨が来る前に急いで下山ですが,ガレ場を降りるときは,登るときよりもさらに注意しなければなりません。落石が発生しやすいからです。
 全員無事に下山完了。後は温泉と反省会だ。

16:00 あっ。忘れた昼ご飯。そうなんです。登るのに必死で昼ご飯のことなど頭になく,ここでやっと昼食。そして,乾杯のビール。下山道中それが汗になって,またシャツがしっかり濡れるのも忘れ...。

最後に恒例の感想を一言ずつ。

夏目さん「トップの確保がなかった。」
 すいません。下の人を見ているのに必死でした。

杉橋くん「楽しかった。」
 初めての前尾根チャレンジで余裕だね,この発言は。その証拠に次の方。

吉田くん「確保する人が神様に見えた。」
 普通はこう。だけど,吉田君大丈夫。今度から杉橋君を神様と呼ばなければならなくなるよ。

三嶋さん「こんなキツいクライミングシューズいらないわ。林さん,娘さんまだクライミングやってる?臭いけどあげるわ。」
 何とも言いようがないけどありがとう。

林  何とか今回も無事に9回目の前尾根を終えることができました。スカウト誰でもチャレンジできるプログラムではありませんが,何とか10回目の区切りをつけられればと思っています。
 だけど,そのときは事前に言ってください。2ヶ月前から訓練を始めないと自信がなくなってきました。

19:30 桜山着 お疲れ様でした。